よくある質問 (Q&A)

モンテソーリ教育について名前だけは知っているが、本当の所、その内容が良く分からないという声を聞きます。そこで、良く聞かれるご質問にお答えしたいと思います。また、モンテソーリ日本語幼稚園についてのご質問にもお答えしたいと思います。

Q:  モンテソーリ幼稚園はどこでも同じなの?

A:  モンテソーリ理論は同じです。しかし、それぞれのモンテソーリ幼稚園によって雰囲気は異なります。モンテソーリメソッドをどの程度取り入れているかによってもかなり違って来ます。

又、それぞれの園の方針によっても大きく左右されます。教師によっても教室の雰囲気はかなり違います。お集まりの時間(サークルタイム)が全くないモンテソーリ幼稚園もあります。

Q: モンテソーリ教室での子どもたちは、静かすぎて子どもらしさが無い様だけど?

A:子どもはどの子も世界共通、皆同じです。落ち着きが無い子や、じっと座っていられない子がいます。何故、モンテソーリ教室での子どもたちが静かであるかと言うと、それはお仕事(作業)に集中しているからです。

大人でもそうですが、自分が好きな事をやっている時には集中して、熱心に物事に取り組みます。子どももそうです。自分で自発的に選んでやるお仕事は楽しく、ずっとやっていても飽きる事がありません。

Q: モンテソーリスクールではどうして、お仕事(作業)と言うの?

A: それは、そこにある事を最後までやり遂げると言う意味で、あえてお仕事と言う言葉を用いています。

Q: では、大人の仕事の用に厳しいもので、子どもたちに負担になるのでは?

A: そう言う事はありません。ここで言うお仕事と大人の仕事とは少しだけ意味合いが違います。大人の仕事は自分で選ぶ事はできませんが、モンテソーリ教室でのお仕事は、子どもたちに選択権があります。自分で選んで行うお仕事は楽しいものです。最後までやり遂げると言う意味で、お仕事と言っているのです。

Q: それでは、お仕事を最後迄やらない子どもには強制してやらせるの?

A: お仕事を最後までやり遂げるように励まし、応援しますが無理強いはしません。自分で選んだお仕事が余りにも困難な場合には、その時が来るまで待ちます。子どもが最後までやり遂げることが出来るものを教師は見極めて、その子どもにふさわしいお仕事を勧めます。お仕事の量も多すぎず、少なすぎず、チャレンジが出来る量にします。

Q: 一人で黙々とお仕事をやっているのでは、他の子どもとの社会性は育たないのでは?

A: 一人で黙々とお仕事をやっているのは集中して、熱中しているからです。この間は、他の事は目に入っていない筈です。しかし、他の子どもがお仕事の間、やり方が分からなくて困っている時には、お互いに助け合ってお仕事をする時もあります。

時々、年齢が上の子どもが下の子どもを助けてあげているのを目にします。この時は、大人(教師)が教えるよりも、良く学ぶ事が出来、小さい子どもは素直に大きな子どもから教わっています。大きい子どもは小さい子どもに教える事で、より一層自信を増して行きます。

Q: モンテソーリ教育は知的教育に偏りすぎているのでは?

A: 子どもたちは本来、知的好奇心が旺盛です。子どもたちの内面は学びたいと言う欲求で一杯です。この時期に一番、知的な事が無理なく入って来ます。

この時期(2歳半から6歳)を敏感期*言い、何でもスポンジの様に吸収して行く時期です。言語も大人と違い、自然と無理なく身に着きます。モンテソーリ教育はこの時期を敏感に捉えて、それらをうまく利用しているだけです。決して、知的教育に重点を置いているわけではありません。

しかし、子ども達が自然と興味が湧くようになっているアカデミックなカリキュラムは、モンテソーリ教育の特徴だと言えるでしょう。また、モンテソーリ教育は一人一人の個性を大切にし、心を育む教育です。

* 敏感期 - 元元は生物学で使われる用語。総ての生物の幼少期のある一定期間、感受性が非常に敏感になる時期があるが、やがてすぐに消え去ってしまう。マリア、モンテソーリは、この敏感期を人間の幼児期にも見つけ出し、この敏感期を教育に役立てる事が出来る事を発見した。

Q: モンテソーリ教育に向いている子どもと向いていない子どもはあるの?

A: モンテソーリ教育に子どもの向き、不向きはありません。モンテソーリ教育は、ぞれぞれの子どもの個性を大事にしています。それぞれの子どもが自分のペースで進むことを目指しています。

完璧さを求めるのではなく、そこまでやった過程、努力を認めています。100出来る子どもがいれば、50出来る子どももいます。100出来る子どもも50出来る子どもも同じです。自分が全力を出し、やれる所までやる、その過程と努力をモンテソーリ教育は大切にしています。

しかし、ご家庭での教育観とモンテソーリの教育観が一致している程、子どもたちはすんなりとモンテソーリ教育に入って行く事が出来ます。

Q: モンテソーリ教育で一番、大切な事は何?

A: 環境です。良い環境が用意されているならば、子どもたちは既に自分の中にあるものを子どもたち自身で伸ばして行ってくれるからです。

モンテソーリ園での教室は、子どもにふさわしい環境となっております。モンテソーリ園の棚は、モンテソーリ家具専門工房に特別注文をし、注文を受けたモンテソーリ家具工房が、ひとつずつ丁寧に手作りで作成しました。

なので、ひとつの家具を注文してから完成するまで数ヶ月がかかります。机や椅子も3歳児から6歳児までのサイズの机と椅子を注文致しました。

子どもに合ったサイズの家具を用意する事で、子どもたちは教師に頼ることなく、自分たちで教具や教材の出し入れが出来ます。お掃除用具もおもちゃではなく、子ども用の箒やモップが置いてあります。

Q: 教室での園児数が少人数の良い所はなんでしょうか?

A: はい、少人数ですと、園児一人一人に均等に教師の目が行き届き時間配分も平等に出来ます。また、一人一人をより高い段階へと導く事が可能となります。園児一人一人を短期間の内に把握する事ができますし、子どもとのより深いラポートを築いていく事も出来ます。又、保護者の方々とのきめ細やかな連絡も可能となる為、家庭と園が協力して子どもを育ててゆく事が出来ます。

Q: モンテソーリ日本語幼稚園にはモンテソーリ教具とモンテソーリ教材しか置いていないの?

A: モンテソーリ教具とモンテソーリ教材はとても巣晴らしい物ばかりです。科学的、数学的に基づいて作られており、色彩色豊かで子どもたちの関心を引きます。モンテソーリ園では、モンテソーリ教具やモンテソーリ教材を数多く置いています。

しかし、モンテソーリは生前、モンテソーリメソッドが発展して行く事も願っていました。モンテソーリ園では、別の物でもそれらが十分にモンテソーリ教育に適っており、子どもたちに有意義であるならば、子どもたちに紹介して行きます。

Q: モンテソーリ教育の名前は良く聞きますが、良く分かりません。モンテソーリ教育の内容を説明して下さい。

A: モンテソーリ教育は主に、生活教育、感覚教育、算数教育、言語教育、文化と科学教育の5分野から成り立っています。

生活教育は、豆移し、ボタン掛け、ペグ打ち、ビーズ通しなどの手先を使った日常の練習です。手先を使う事で脳を刺激します。又、日常の行儀作法、マナーなども非常に重視して教えています。

感覚教育は、モンテソーリが考案した道具には、桃色の塔、茶色の階段、長さの棒などが有名です。これらはモンテソーリ教具と呼ばれています。それぞれの大きさ、太さ、長さが1cmずつ違っていて10個を並べて行きます。目で見て、又指で触って行く事からも感覚教育と呼ばれます。この他には、手で触って,滑滑の物からざらざらの物を並べて行ったりする教具、2つの色が違う筒の音をそれぞれペアにしていく雑音筒などがあります。感覚教育は5感覚を伸ばす用にと作られた教材です。

算数教育は、数や数の概念、量と数の対応の一致、具体物(量)が抽象化(数)となる事を理解させます。子どもの数学的頭脳(判断力、区別、正確さ、予測、分類、比較)を発達させる事を目標とします。また、それぞれの段階に応じては足し算、引き算、掛け算、割り算、十進などに導きます。

言語教育は、筆圧を付ける為の練習、ひらがなの読み書きの練習をします。写真や絵を使っての物事の起承転結を並べて行きます。また、パターンを並べて行く練習もします。こうする事により、文章構造や言語能力の基礎を養います。ひらがなのモンテソーリ教具は、日本国内でのみ販売されている為、日本でしか購入出来ませんが、モンテソーリ日本語幼稚園では日本で購入したひらがな移動50音やひらがなスタンプ、その他を置いてあります。

文化と科学教育では、世界地図や日本地図、世界の国旗、植物、生物、科学などについて学びます。

モンテソーリ教育は、生活教育、感覚教育、算数教育、言語教育、そして文化と科学教育へと、より高度な段階へと以降して行きます。又、モンテソーリ日本語幼稚園では、アートや工作、プリントワークも取り入れております。モンテソーリ日本語教師はそれぞれの子どもたちをより高いお仕事にチャレンジ出来るように導きます。

モンテソーリ教育は、子どもたちが無理なく、アカデミックな事をそれぞれのペースで学んで行く事が出来る画期的な教育方法です。モンテソーリ教育では、自然界と子どもたちとの調和を大切にしています。平和に満ち、自然を大切にし、自然と調和して生きて行く事が出来る人間に成長する事を目指しています。

Q: 私の子どもは現在、3歳です。たくさんの幼稚園や保育園があって、どの園が良いのか迷っています。園を決めるポイントは何でしょうか?

A: ご家庭の教育方針とその園の教育方針が同じであるかどうかです。ご家庭では、アカデミックな事を教えたいと思っているのに、実際に入れてみた園はアカデミックな事は一切やらず、遊んでばかりだったり、反対に家庭では伸び伸びと遊び中心でいるのに、入った園はかなりアカデミック中心であったりなど、後々にこんな筈ではなかったと嘆く声をよく聞きます。

しかし、それぞれの園では、それぞれの信じる教育方針の元で運営されております。ですので、先ずは入園を決める前に十分、それぞれの園についての知識を得ておく事が 大事だと思います。又、周りの声に惑わされる事なく、自分自身で判断し、自分が一番、お子さんに与えたいと思う環境が整っている園を選ぶ事が大切です。

Q: アメリカに住んでいると子どもの日本語能力が心配です。その為、日本語のテレビをつけっぱなしにしたり、ビデオやDVDを見せています。日本語の力がついて良いと思うのですが、どう思われますか?

モンテソーリ園では、テレビやビデオゲームについては賛成しません。幼児は、何でもスポンジの様に吸収します。これは良い物も悪い物もです。特に刺激が強いもの程、吸収して行きます。視聴者を満足させる為に、テレビ番組の内容は一段と刺激的、暴力的な内容の番組が多くなっています。特に日本のテレビ番組用の漫画は、アメリカでは大人向けとして取り扱われる事も少なくありませんので注意が必要です。テレビやビデオゲームは、子どもに見せる前に必ず親がチエックしてから見せましょう。

又、テレビを長く見せれば見せる程、子どもの脳に与える悪影響が報告されております。集中力の欠如、すぐに物事に飽きてしまう、忍耐力の欠如、受身で何事も自分では決める事が出来ないなどの悪影響です。又、目も悪くなる、肥満に導くなどの健康面にも悪影響があります。この他にも様々な悪影響が報告されております。

テレビを長く見ている子どもたちとそうでない子どもたちを比較発表した結果でも、テレビを余り見ない子どもたちの方が、そうでない子どもたちに比べると、ずっとアカデミックな面でも良い成績を修めています。

テレビやビデオゲームを通して日本語を覚えるので良いのでは?と言う声も聞こえてきそうですが、質の良くない番組からは正しい日本語を学ぶ事は出来ません。テレビを長い間みていたり、電子ゲームを長くやる子どもたちには、本を読む時間がありません。本を自分で主体的に読むと言う努力を放棄してしまいますし、本好きな子どもには育ちません。本好きな子どもに育てる為にも、もっと本を一緒に読んだり、本を与えてみるのが良いと思います。幼児期のうちに本を読むと言う習慣を付ける事は何よりも大事です。

以下はチャイルドプロフィール(CHILD Profile)からの引用です。チャイルドプロフィールもアメリカ小児学会もテレビを見る時間は制限するべきだと言っております。

Know what your child is watching and playing

Your child will learn many things from TV shows, movies, computer and video games.  Some of these "lessons" you will agree with and some you won't.  It is important that you know what he is watching and playing.

bulletWatch TV shows and play video and computer games with your child.  Decide if they are okay.
bulletTalk about the values, good and bad, that are shown.  Talk about whether those values are the same as your families.

Remember that the American Academy of Pediatrics recommends that children spend no more than a total of two hours a day watching television or playing video games.  This includes programs or games that are educational. 

(CHILD Profile is a service of the Washington Department of Health)

CHILD Profile: www.childprofile.org

 

また、全日本家庭教育研究会総裁での伊藤桂一先生も「ほほえみお母さん&お父さん」9月号の中でこう述べられておられます。

「先般、新しい指導要領のもと、ゆとり教育が見直され、教育内容や授業時間増へと軌道修正されました。ただ、最近の子どもたちの学力低下の大きな要因の一つに子どもたちの時間の過ごし方が考えられます。たとえばあなたのお子さんはいま1日平均どくらいテレビを見ていますか。テレビや携帯やゲームにどれくらい時間を費やしていますか。ある教育出版社の調査によりますと、テレビ千四百時間に対して、主要教科の年間の授業はわずか四百時間、これでは学校現場の改革だけで問題が全問解決されることは不可能でしょう。保護者の側は「子どもたちの学力低下は教師の指導力不足にある」と言い、教師の側は「家庭生活でのしつけに問題があるからだ」と、お互いに責任を押しつけ合っていますが、これでは何の解決にもなりません。(以下略)」

更に、伊藤先生は日本の教育は、教師も親も一丸となり変えていくべきであり、時間を大切にし規則正しい生活を取り戻す事により、子どもたちの健全な心は養われ、学力も身につくのだと述べられております。そして、子どもたちは元来、学ぶ事が好きな存在であり、そのような子どもたちを信じましょうと締めくくられております。

マリア、モンテソーリも、子どもたちには持って生まれた自然の欲求が’あると言っています。それは学びたいと言う欲求です。その子どもたちを私たち大人が信じて、素晴らしい環境を与えさえすれば、子どもたちは自らで学び成長してくれるものだと信じています。

Q: なるほど、良く分かりました。それではおもちゃについては如何でしょうか?モンテソーリ日本語幼稚園ではおもちゃを持って来ては行けないと言う決まりがありますが、おもちゃについても何かお考えがありますか?。

A: おもちゃの与えすぎもテレビと同じような弊害があると思っております。おもちゃにもよると思いますし、どれ位与えるかにもよっても違いますが、おもちゃの与えすぎは物を大切にしなくなります。次から次へと与えていると、前に買って貰ったおもちゃには飽きて、次から次へと別のおもちゃが欲しくなります。また、人からの贈り物を当たり前と思う様になってしまい、感謝の気持ちが無い大人になってしまいます。

モンテソーリ教育会でも、モンテソーリスクールでその弊害が見られるようになったと言う報告があります。マリア、モンテソーリが創設した最初のモンテソーリスクール、「子どもの家」でスラム街の子どもたちと関わった時の事です。子どもたちは著しく精神的にも情緒的に遅れが見られる子どもたちばかりでした。落ち着きもなく寄声をあげるような子どもたちばかりでした。しかし、モンテソーリが考案した教具を与えた所、どの子どもも面白い位に熱中しました。一言もしゃべる事無く、ただ何かに取り付かれた様に、一心不乱に集中して作業をやっていました。

しかし、最近は、モンテソーリメソッドを取り入れる幼稚園での子どもたちに変化が見られるようになって来たと言う事です。それは最近の子どもたちは、モンテソーリ教具には以前程関心を示さなくなってきていると言う事です。その理由のひとつに、おもちゃの氾濫があります。今の子どもたちはたくさんの刺激的なおもちゃをたくさん持っている為に、何もおもちゃを持っていなかったスラム街の子どもたちと比べて、教具に飛びついていかなくなっていると聞きます。これはとても残念な事だと思います。

ですので、モンテソーリ園では、おもちゃは持って来ないようにと保護者の方々にお願いをしております。折角、モンテソーリ教育の環境を子どもたちに提供しても、おもちゃを見てしまうと、子どもたちはおもちゃで遊びたいと言う誘惑に駆られてしまい、折角の秩序が乱れてしまうからです。既にたくさんのおもちゃがあるご家庭では、モンテソーリ園に来ている間だけでも、おもちゃ無しでの時間を過ごして欲しいと思います。

また、単におもちゃを買い与えるよりも、昔ながらの手作りおもちゃをお子さんと一緒に作ってみるのは如何でしょうか?そうする事で、親子一緒の時間を過ごす事が出来ますし、物を作ると言う喜びも味わう事が出来ます。そして何よりも、この親子で一緒に作ったおもちゃ作りの時間は、お子さんの心の中に素晴らしい思い出となり残っていきます。

白百合女子大学文学部児童文化学科準教授の森下みさこ女史は、「おもちゃ論」の授業を担当なさっておられますが、森下女史は、ラッタ12月号の中でも、実際に体を使う事や、子ども同士が触れ合う事の大切さを述べておられます。

「TVゲームや電子玩具が普及し、ゲーム性の高いおもちゃが人気になっています。しかし、幼児期に遊ぶおもちゃはエンターテイメントとは線を引いておくべきかと思います。バーチャルな遊びの前に、実際に体を使うことや子どもどうしが触れ合うことを大切にすべきです。」(Latta ラッタ2008年 12月号より引用)

Q: モンテソーリ日本語幼稚園での外遊びはどうなっていますか?

A: 15分間~20分間の外遊びの時間があります。これはお仕事の時間が終わり、その後でのお片づけの時間が終わった後に外に出ます。お片づけの時間が早く終わった場合には、20分以上の外遊びとなります。外遊びでは、子どもたちが自由に好きな事をして遊ぶ事が多いのですが、時々、体育の時間としてパラシュート遊びを皆でやったり、輪を使ってのジャンプ遊びなどをやるなどのグループ遊びなどもやっております。

 

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